実は、彼女はご主人様でした。
桜雪の顔が歪み始める。


掃除用具入れの隙間から見ていた真人も、桜雪の歪んだ表情を見て納得していた。
表向きは確かに先生かもしれないが、肩書きを取ってしまえば遊び放題のただの“男”だ。



「そうですか…やっぱり私には無理です」

「はぁ?何今更」

「………私、嫌いなんです…あなたみたいな人」

「……お前…」



徐々に桜雪の本性が現れ始める。
だが、それ以上に先生の本性が表に出ていた。


桜雪の言葉に挑発され、物凄い威圧的な視線を先生は投げている。
これではいつ桜雪に襲いかかるか分からない。
真人は息を飲み、先生の様子に注意を払う。



「今の先生は、ただの男の人でしょ。しかも、尊敬に値しない。もう敬意なんてもの払いませんよ」

「…っはははは。ホント、さすがだな。じゃ、俺も完全に取っ払うことにするわ」
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