実は、彼女はご主人様でした。
「な、何なんだ…」



真人は、そう呟くことで精いっぱいだった。



「はははははは。お前は、また面白いモノを見せてくれるねぇ」

「………お前が考えていたことだろう。私はそれを見せているだけだ」



ニヤニヤと気味の悪い笑顔を父親に向けられた桜雪は、怪訝な表情で父親と向き合った。



「あぁ、確かに。俺の考えていたことはこれだ。だって仕方ないよなぁ、これしか方法が思い浮かばないしなぁ」



父親は真人の胸倉から手を離すと、桜雪に近寄り両肩に手を置いた。

突然の解放に、真人はその場に崩れ落ちる。



「お前は本当に最低だ。父親とは思えない。昔から…本当に昔から変わらない…」



桜雪は吐き捨てるように父親に言うと、両肩に置かれた手を払い、距離を置いた。

真人は体制を整え、父親の目を捉える。

そして更なる映像を頭に流した。
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