四竜帝の大陸【赤の大陸編】
「……城に帰ったら、寝込んでる黒の爺さんも叩き起こして四竜帝全員で会議だな。現状報告と今後の……黄の大陸への移動の手順と日程と……魔薬(ハイドラッカー)の密輸の件も……あと、舅殿が言ってた導師の……あぁ、そうだ。青の陛下に、クロムウェルに竜珠移行の術式を研究させる許可を申請して……陛下、またきっとごねるよなぁ? はぁ、気が重いねぇ~」

 
問題も課題も山済みだ。
でも、まぁ。
姫さんは無事だった。

旦那の元に生きたまま帰ってきた。
満点以上の、結果だ。

「あ。そういや、舅殿のほうは……首尾はどうだったんだろうな? んー、まだ支店か? でもたぶん、青の陛下の補佐官兼ねて、今後は顔を頻繁に出すよなぁ~」

団長のカイユが去ったので、自動的に青の竜騎士団の頭は前団長の舅殿が就く。
セレスティスなら、甘ちゃんな青の陛下をうまく支えてくれるに決まっているが……。

「カイユの髪のことで、舅殿には相当いびられるだろうな……こわっ!」

俺の脳内で、銀髪の王子様が俺の予想を肯定するかのようににっこりと微笑んだ。





 

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