君は私の太陽だ
重い足取りで、学校に着いた。

私の学校の入り口は、急な上り坂になっている。

いつもは、チャリで軽々と走ってたけど〜。

さすがにっ!

「きついんですけど!」

久しぶりに、歩いてるし。

「美佐!」

遥か向こうに、愛子の姿を発見。
丁度、休み時間だった?
それだけでも、救われた。
なんせ、肝心な携帯を忘れてしまったし。

「愛子!!ごめんね。」

愛子は、手招きして、

「はやくーっ」と叫んだ。

「ったく。美佐らしい」

私は、寝坊してから相棒のチャリンコのパンクから、携帯忘れた事、交通渋滞までのいきさつを、話した。

一気に疲れが出た。

「帰りたくなった…。」

「ってか、今日はホームルームだけだよ。」

「えっ!」

「今日はこれで、終わりだよ」
「マジ?」

「マジ!」

学校に来たものの、新しいクラスの仲間の出会いもないまま、終わりだなんてー!

「だから、美佐らしいって言ったの。なんだったら、新しい教室、覗きに行こうよ!」

生憎、愛子とはクラスは、別々だけど、隣同士だから嬉しい。

私は新しい教室に、入った。

まだ数人、教室に残っていた。

明日から、寝坊しないよーにしなきゃな。

「愛子!」

残っていた輪の中から、愛子を呼ぶ声がした。

「武司(タケシ)!!」

私は、愛子の後ろに思わず隠れた。

そう。

愛子は165あってスタイル抜群!

私はといえば、150の小柄。

後ろに立ったら、私が見えなくなるんだよね!


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