この未来を壊して下さい。【完】
でも、やってダメでしたゴメンね。で済む話じゃない。
もしかしたら、それで命がなくなることだってある。
なら、たくさんの人が傷つくより私一人のほうがいいでしょ。」
ずっと私は目を瞑ったまま。
美穗は私と話すことを諦めたのか動いた気がした。
聞こえるのはパソコンをたたく音。
そして、防音室だから聞こえるはずがない声。
―目的はなんだよ―
―いや、お姫さんと対面してみたくてね―
「あと、幹部たちだけだね葵たち」
そう美穗がつぶやいたのも聞き逃そうとした。
実際には聞き逃せなかったのだけど。