この未来を壊して下さい。【完】
反抗するのは初めてだったかもしれない。
だからなのか、ここにいる翼龍を除く全員が驚いている。
ちなみに、私は今も龍河に抱きしめられたまま。
私の頭の上では、龍河がこっそりと笑っているらしい。
「お前、何言ってるのかわかってるのか」
ようやく冷静になった組長が睨みながら言ってくる。
「えぇ、私は責任を持って、自分で言葉を選んで話していますが」
「そんなことを言って、他の組員はどうする。職がなくなるんだぞ」
「だから、別に継がないとは言ってない」
私の言葉に唖然とする組員と組長。
まぁ、そうか。この人たちは就任試験を受けないと組長にはなれないと思っているんだから。