不機嫌な果実
【凌也side】

何秒間そうしてたのか。

・・・ってか、

何で桃子にこんな事をしたのか、

自分でもよくわかっていなかった。

・・・

触れた唇を離し、

真っ直ぐに桃子の顔を見つめる。


桃子は、真っ赤な顔のまま、

固まったまま、身動き一つしない。

叩かれて赤くなってた頬と、変わらないくらい

赤い顔。

オレ今・・・

コイツに、キスしたんだよな?

・・・

「お前がさっさと黙らねぇからだ」

考えられない頭で、

無意識にそんな言葉がポロッと出てきた。

・・・そうだ。そうだよ。

いつまでもうるさいコイツがいけないんだ。

・・・

「だ、だからってこんな」

今にも泣き出してしまうんじゃないかと言うほど、

目を潤ませていた桃子。

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