不機嫌な果実
「じゃあ、考えろ」


「・・・そんな簡単に」


「オレを一人の男として考えろ。

好きか、嫌いか・・・」


・・・

真っ直ぐに見つめる恭治の顔が、

この時初めて、

『男』の顔に見えた。

・・・

その後の事は、よく覚えてない。

告白されたことで頭が一杯で、

何にも考えられなかったせいだと思う。

・・・

私どうしたらいいんだろう?
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