空が泣いた。


「・・・そう。でも、俺は心配なんだよ」


「大丈夫です。私、急いでるので」


「もしかして、親が迎えにきてる?」


「あ。はい。母が校門で待ってるので」


「じゃあ、そこまで送る」


「い、いいですっ!!」



なんで。

永井先輩は私にここまでしてくれるの?

わからない。

私みたいな面倒な人、ほっとけばいいのに。

なんで??



「立てる?・・・って無理かな」



少し困った笑顔をみせて、



「ちょっとだけ、我慢して」


「っえ」



私を抱き上げる先輩。

なんか、申し訳ない。

勝手に転んで、立てなくて、

永井先輩に車椅子に乗せてもらってる。



「よっこいしょ。じゃあ行こうか」


「ありがとうございます」


「花乃ちゃんさ」


「なんですか?」


「軽すぎじゃない、体重」


「え。そうですか・・・?」



軽い?

そんなはずはない。

だって、みんなと同じように食べてる。

逆に私は運動ができないから、

太ってるんじゃないかって思うぐらいなのに。

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