空色の恋
「澄空が生まれてすぐに出て行っちゃったんだって
一度会いに行ったけど他の男の人と一緒で会えなかったって」
あいつ俺に遠慮したのか?
俺が母さんいないって知って
気づいてやれなかった
「山本!!」
そこに現れたのは橘だった
「龍輝くん」
「匠さんから連絡来て
さっき母さんが病院行った」
匠さんは澄空のお兄さんの名前だ
「澄空のお父さんは?
帰って来れるって?」
「飛行機の最終でなんとか」
二人の会話を聞いていて思う
俺は澄空のことを何も知らなかった
母親がいないことも
お兄さんの名前も
父親がどこかに行っていることも
何一つ知らなかった
「おい!」