あしたの先
***


やっぱり。
予想できた事。

櫻井千景は、広いロビーの1番前に座りながら、小さく舌打ちした。



わかっていた。

予想できた事に、覚悟も決めていた。

だけど実際になってみないと、現実味が無かった事も事実だ。

いざ現実になってみると、いきなり目の前に突きつけられたようで。

思わず怯みそうになる。

ああだけど、どうやったってこれは現実。夢ではない。


いろいろ考えてきたつもりだ。

その全てを忘れそうになったが、そんな訳にもいかない。

しっかりしなくちゃ。


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