視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
「君を現世に戻すわけがないだろう?君が現世に行くのは2年後だ。」
「じゃあ、大輔を止めてくれるの?!」
「止める…?……ああ…。」
そこで一度言葉を区切った栄は、私の方に向き直って言ったんだ。
「止めてあげるよ?…息の根をね?」
「や…やめ…」
「あいつは…。清隆は、殺したのにもかかわらず、輪廻してきた…。しぶとい男だ。一年だから夢心地を味会わせてから殺そうと思って放置していたが…。」
画面には、包丁を手にした大輔。
どこかのアパート前に立っていた…。
ここ…まさか、山田先生の家?!!
大輔が歩みだそうとしたその時、大輔の背後からお父さんが飛び付き、大輔の腹部を殴り付けた…。