世界聖戦
「出来る事はある」

苦悩するヘヴンとカタリナに、そんな声が聞こえた。

見れば、シスターに支えられてランスロットが歩み寄ってきた所だった。

「ランスロット、大丈夫なのか?」

「そうです、あのような深手を負わされて…」

ヘヴンとカタリナが口々に言うが。

「『深手』で済んだのは君らのお陰だろう」

かつての敵にも躊躇う事なく、ランスロットは感謝の意を述べる。

「君らがいなければ俺は確実に本物の地獄へと送り込まれていた…ヘヴン、礼を言う…そしてカタリナ…何も知らぬとはいえ、敵として君を斬ろうとした事、許してくれ」

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