雨の日に、キミと一緒に創るエロ。
千秋に振られるなんて思ってもいなかった為、驚きの余り裏返った変な声が出た。
・・・振りやがった。 この女、オレを振りやがった。
「はぁ?! 何、オレの事振ってんの?!」
振られてまさかの逆ギレ。
痛いな、オレ。
「だって、ワタシの名前『千秋』じゃないし」
千秋がオレに白い眼を向ける。
・・・ん?? どういう事??
え?? そっち??
「もっと早く言えよ。 『冬馬』」
「本気なの?? ボケなの?? バカなの?! 本名で漫画描いてる人なんてあんまりいないから。 本名は・・・って、ワタシも白木氏の下の名前知らないし」
散々オレの事を罵っておいて、自分だってオレの名前を知らない始末な千秋。
確かにオレ、千秋に下の名前呼ばれた事ないわ。
つか、本名使わないとか漫画家あるある知らんがな。
「フッ」
思わず笑ってしまった。
オレらは、お互いの事を何にも知らない。
歳も、名前も、電話番号も。
身体をかがめて、千秋の耳元に顔を寄せた。
「じゃあ、今夜ベッドで教えてあげる」