マー君(原作)
<4>

若いとは恐いものだ。

人の死に対面し、なおそれについての謎を追求する勇気があるのだから。

今の若い者達は、死の悲しみより、謎に迫る。

その衝撃が強い程――。

何故死んだ?

その答えを求めて。

誰かが死んだと連絡がきても、「何故死んだ」が先に出る?

出る言葉がそれでないとわかっていても。

死は悲しみだけではなく、謎も置いていく。

それが何か知るまで死を実感できない、そんな子供が増えている。

そんな気がしながらも雫は自宅の自室で今日の出来事を振り返っていた。

ベットの上で赤いミニスカートに白いプリントの入ったTシャツに着替えた雫は、黒くなった携帯画面を見つめながら、黙っていた。

まだ竹村の死に顔が頭から離れない。

それが当たり前なのだが。

事件が起きてからしばらくは呆然としていた。

あの公園に寄ったのも、自分の気持ちを整理するためだった。

とてもメールなんてしている気分ではないが、逆にしてないとおかしくなりそうだった。

だから、メールを止めるつもりはない。

落ち着くまでメールをしていたい。
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