マー君(原作)
「くそ」

次第に風が冷たくなる。

夏とあっても夜風は冷たい。

もう夏も終わりが近づいているのだろう。

それに連鎖するようにカーテンが揺れる。

静寂に包まれた部屋は暗闇に同化し、消えてしまいそうなそんな孤独感に包まれ、言いようのない淋しさを感じさせた。

「君が1番好き」

いったい女は俺に何を期待し、信じているのだろ?

裕二は頬杖をついたままぼんやりと光るパソコン画面を見続けた。

しかし答えなど見つかるわけがなかった。

ただ、パソコンは裕二を見返しているだけだった。
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