マー君(原作)
<8>
水月雫の姉--雨の取材は次の日の昼頃になった。
太陽の日が強く射す中、洋太は約束の時間に、赤い屋根の一軒家の前に来ていた。
正確には家の前にそびえ立つ石門の前だが、そう大層なものではない。
どこにでもある家で、門の奥に小さな庭が見える。
「ここか・・・・・・」
門の右壁に見える「水月」という名前を確認する。
しかし、足が重く前に進まない。
これから水月雫の姉に会うのだが、果たしてこんな時に取材などしにきてよかったものだろうか?
まだ水月雫が逮捕されてから日が浅い。
きっとメディアの注目の的になっているだろう。
そんな荒波の中、果たしてこんな三流出版社の取材などに答えてくれるのだろうか?
考えれば考えるほど悪いことばかり浮かんでくる。
気づけば門の前でそのまま立ち尽くしていた。
そしていつしか、昨日の上田良一との再会を思い出していた。
--昨日
静寂に包まれた病室に沈黙を続ける二人がいた。
一人は葛西洋太。
一人は上田良一。
二人は黙ったまま、固まっていた。
個室の白い病室は窓から差し込む夕日の光に満たされ、やけに眩しかった。
水月雫の姉--雨の取材は次の日の昼頃になった。
太陽の日が強く射す中、洋太は約束の時間に、赤い屋根の一軒家の前に来ていた。
正確には家の前にそびえ立つ石門の前だが、そう大層なものではない。
どこにでもある家で、門の奥に小さな庭が見える。
「ここか・・・・・・」
門の右壁に見える「水月」という名前を確認する。
しかし、足が重く前に進まない。
これから水月雫の姉に会うのだが、果たしてこんな時に取材などしにきてよかったものだろうか?
まだ水月雫が逮捕されてから日が浅い。
きっとメディアの注目の的になっているだろう。
そんな荒波の中、果たしてこんな三流出版社の取材などに答えてくれるのだろうか?
考えれば考えるほど悪いことばかり浮かんでくる。
気づけば門の前でそのまま立ち尽くしていた。
そしていつしか、昨日の上田良一との再会を思い出していた。
--昨日
静寂に包まれた病室に沈黙を続ける二人がいた。
一人は葛西洋太。
一人は上田良一。
二人は黙ったまま、固まっていた。
個室の白い病室は窓から差し込む夕日の光に満たされ、やけに眩しかった。