マー君(原作)
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水月雨に連れられてきたのは、リビングではなく、水月雫の部屋だった。

いきなり水月雫の部屋に通されるとは微塵も思ってなかったため、洋太は内心動揺していた。

予定では話を聞くだけだと思っていたが・・・・・・。

水月雫の部屋は一般的な女の子の部屋に見えた。

ピンクの壁に明るい色のカーテン、ベット、あちこちに置かれている様々なぬいぐるみ。

そして--。

部屋の真ん中あたりにぽつんと置かれたガラステーブル――。

その上に黒いノートパソコンだけが淋しげに置かれている。

使用者を失ったそれはもはやただの黒い箱にしか見えなかった。

部屋に通された洋太は、入口付近で立ち尽くし、落ち着きなくそわそわしていた。

雨は既に部屋に入ってベットの上に座っていた。

「どうかしましたか?」

洋太の様子を見て、雨が力なく呟いた。

よく見ると目には力がなく、生気がない。

やはりメディアの波に精神的に参っているのだろう。

それなのに、自分はこれからまたこの女性を苦しめようとしている。

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