マー君(原作)
「さぁ、あなた早く入ってきて、この男を殺すのよ!」

雨の母親がそう言った直後、ドアが開いた。そしてがたいのいい若い男が入ってきた。

洋太はその男を振り向き、覚悟した。

絶対的な存在を。

恐怖を。

死を!

その瞬間、なぜかある記憶が脳裏をよぎった。

なぜ、こんな時にあんなことが。

しかし、それは何か重要なことな気がした。

重要な、忘れてはいけない何かが、一瞬洋太を、全てを飲み込んだ。
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