マー君(原作)
<12>

そして――赤いドアが完全に開き、部屋の中があらわになった。

しかし、中は薄暗くよく見えない。吉沢とブタ太はかまわず中に入っていく。仕方なく、洋太もそのまま後に続く。

「ここはモルグと呼ばれる場所だ。ドアに書いてあったMがそうだ。

ここには日本、いや世界から集められたマー君信者が収容されている」

暗闇の中で吉沢の声が響く。いつの間にか、吉沢達の姿が見えない。

洋太は暗闇に戸惑いつつ前を歩く。

「貴様も疑問に思っているだろう。なぜマー君が暴走したか」

上から声が聞こえる気がする。洋太はふと頭上を見上げた。だが、そこには闇以外何もない。

「我々は昔マー君プロジェクトというものを政府から実行するよう言われた。

しかし、そのプロジェクトとは悍ましいものだ。

貴様も知っているだろう? AIというものを」

AI――人工知能か? ロボットなどに使われているあれか?

洋太は歩くのを止め、声のする天井を見上げた。
< 333 / 604 >

この作品をシェア

pagetop