マー君(原作)
雨は被っていた帽子を凪に深々と被せた。

「思い--」

「何?」

凪は帽子を脱ぎ、雨に聞いた。

だが、その時には雨の姿はなかった。

凪は追いかけたい衝動に駆られたが、なんとか思い留まった。

雨が入っていった穴を睨みながら、ぽつりと呟いた。

「お姉ちゃん」
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