マー君(原作)
とうとう皆逃げ出し、教室の後ろに集まった。

前にいるのは竹村と体制を立て直した高橋だけだ。

竹村の後ろに立つ高橋もどうしたらいいかわからず、取り乱している。

「た、竹村! や、やめるんだ、早まるな、そ、それを――」

「みーんな見ておけ。これが幕開けだ。マー君のチェンメールの始まりだあああ!」

その瞬間教室に血吹雪が舞った。

竹村が自分の首を切ったのだ。

それだけではなく首を切断しようと更に力を入れる。

まるで何かにとりつかれているようだ。

とても人間ができる業ではない。

生徒達は完全に固まっていた。

叫ぶ者もいた。

放心状態の者も。

座り込む者も。

目を塞ぐ者も。

雫も皆同様固まっていた。

こんな悲惨な光景がすぐ目の前にあるのに、それを直視している。

そんな自分が恐ろしかった。

血が飛ぶ様が、スローに見えた。

時間が止まっているように思えた。

体がだるくなり、倒れそうになっていた。
< 98 / 604 >

この作品をシェア

pagetop