オトコの娘。*彼氏、ときどき、女の子!?*
 
「さあさあ、やって参りました!次に愛を叫ぶ人は~、ジャカジャカジャン!1年、駒村葉司君でーす!どうぞ、ステージの中央へ!!」

「彼よ!まことちゃんに愛を叫ぶ男の子!」

「へ……?」


相変わらずハイテンションな進行役の男子学生に紹介をされ、ステージ中央に進み出た彼に、申し訳ない限りではあるのだけれど、あたしは全くと言っていいほど見覚えがなかった。

乾先輩が彼を指さしながらあたしに教えてくれるも、見覚えがないため、どうリアクションを取っていいか分からず、間抜けな声が出る。

けれど、その間にも、司会役の学生に今日の意気込みやら片想い期間を聞かれ、照れながらも答える彼に歓声は上がり続け……。


「では、駒村君が告白したい人の名前を言ってもらいましょう!この会場に来ていたら、高ーく手を上げてくださいねー!どーぞ!」

「1年、石田まことさーーーんっ!!」


彼がマイクをぎゅっと握りしめ、そう叫んだ。

うっそーっ!! やっぱりあたしじゃん!!

なななな、なんでっ!?


「はいっ!はいはいっ!! ここっ!!」


すると、間髪入れずに乾先輩が隣で手を上げ、本当に告白されるんだ……ドキドキ、と思う間もなく、観衆の目があたしに一気に注がれる。
 
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