赤い糸の約束










「うん…
 私も、愛してるよ…」









“愛してる”そう囁いた彼の表情はとても穏やかだった。




あの赤い糸は本当なんだ。


離れていても愛し合える。


あれはその証。






でも、やっぱり、離れているのは嫌だから待ってて?




見えなくなった彼の背中を思い出す。


帰ってきたらいっぱい愛の言の葉を送るよ。


恥ずかしいけど、それが本当の気持ちだから。





見上げた夜空は星が瞬いていた。



世界はまた、色鮮やかになった。

















< 277 / 312 >

この作品をシェア

pagetop