Ending Note


――そして、裕貴先輩たちと約束したお花見の日。

前日からお弁当の仕込みをしていたあたしは朝5時に起きて、最後の仕上げに取り掛かっていた。



「あーちょっとママ、卵焼き、それ以上食べないで!」


「えー。また作ればいいじゃないのー」


「そんなに食べたいんなら自分で作って!」



……なぜかママまで起きてきて、てっきり手伝ってくれるのかと思いきや、さっきからつまみ食いしては感想を述べているだけだ。



「あ、そう言えばママ」



卵焼きをつまみ食いした後に青汁を飲むママを見て、あたしはあることを思い出した。



「こないだの人間ドックの結果、どうだったの?」



毎年ママが受けている人間ドック。

その日のうちに結果が分かるとかで、いつも「ママ、健康体~」なんて言いながら結果を教えてくれるのに、今年はそれがなかった。


ママの健康オタク度を考えると、報告がなかったからと言って、あたしもパパも虎太郎も特に深刻に気に掛けることもなかったのだけれど。



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