消えた同級生【玩具の女編】
兄貴、家ではどんなか知らないけど、学校という社会で俺とあんたの評価はこうなんだよ…

あんたの方が負けてんだよ

言いたきゃ言えばいい…あのママに。

でも俺は二度と帰らない。

ババアには恩もないしな!




俺は負け無しだった。何でも思い通りに手に入る。

遊びも女も手に入るし、金もある。

仲間もいる。

楽しい毎日



でも一つだけ思い通りにならないものがあった…




三年になった

蒼湖とはまた同じクラスになる。

蒼湖は俺を見る事もなく、話しかけてくる事なんかなく、俺の存在なんかないような態度を続けていた。

俺がどんなに冷やかしたって、番犬園田が睨んでくるだけで後は完全無視。

ムカつく!

あいつだけはどうにもならない…




「あームカつく!」

ラブホの照明をいじりながら、俺は呟いた。

「誰が?」

アスミがブラウスのボタンを外しながら聞いてくる。

「クラスの女…」

「そんなに嫌な奴なの?」

「超ムカつく…」

「…じゃあ、渡瀬君達に頼んで、やっちゃえば?」

「お前何て事言う…は?今何て?」
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