消えた同級生【玩具の女編】
「上野?」

「そう。ホントに親戚だよー」

「なんだ…園田です…」

淑ちゃんがあからさまにホッとした表情を見せた。

「ホストじゃないから…」

私が説明する

「ホストはこんな爽やかな朝から活動しないから、大丈夫だよ!」

何が「大丈夫」だよ。大体いい大人は午前中からそんな非常識な格好はしないと思うけど…

「いやー、久々の母校だからさ、嬉しくって!」

…あ、そっか。太門さんもここ出身だった…

その言葉にクラスが反応した。

ここは一応進学校だ。

太門さんはこんな身なりでも優秀なのだ…一応…

「懐かしいな…ここまだ特進クラスか…俺の記録、まだ残ってるかなー」

「記録?どーせ女と付き合った記録でしょ?」

「あはは、それもあるけど…」

太門さんがたまに見せる嫌な顔をした。

犯人を追い詰めるだけ追い詰めたときに見せる、勝ち誇った顔だ…

「学年トップの記録!」
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