消えた同級生【玩具の女編】
教室中変な空気が流れた。

当たり前だ!こんなホストみたいな奴の、ただのハッタリだ…

ホント、アホ!!

その時廊下から寒河江が歩いて来た。

「あれ〜?そこにいるのは元犯罪者の悲劇王子じゃねえ?」

私はギクリとした…

太門さんは寒河江を嫌いだから…

「ちょっ…太門さん!大人なんだから絡まないでよ!」

「何か?」

寒河江は顔色一つ変えずに応えた。

どっちが大人なんだか…

「俺、碧依の親戚で蒼湖の親戚でもあるんだよね〜。蒼湖が大変お世話になったみたいで!」

やめて!やめて!!超一触即発状態なんですけどー

「太門さん!」

でも寒河江は顔色一つ変えなかった。

「こちらこそ。蒼湖には本当に申し訳ない事をしたと思っています。」

寒河江…

寒河江の態度が相当気に入らないのか、太門さんはまだ噛み付いた…

「お前、このままで逃げ切れると思うなよ?必ず尻尾捕まえてぶち込んでやるからな!」

「いつでも……」

私はまた寒河江に泣きそうになった…

それに比べてこのアホは!

…その時信じられない事が起こった。
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