消えた同級生【玩具の女編】
「あの時、あなたは消えてしまいそうだった。死ぬんじゃないかって、あの時そう思った。だから、生きるように言ったの。蒼湖が遺した命なんだもの、大事にしてほしかったから。」

「………」

「生きていれば、人は幸せを求める。幸せになることが生きる事だから…蒼湖を忘れないで、いつか幸せを見つけてほしかった。
生きてさえいれば人は幸せになれるから、そう思って言ったのよ。」

「理解できません…何故あなたは、蒼湖を不幸にした俺に幸せになれと言えるんですか!?」

「前も言ったけど、蒼湖を不幸にしたのは、あなただけじゃない…私も同罪。
でも、最初はどうであれ、あなたは蒼湖を愛して大事にしてくれた。私達は同士よ。この世でたった二人…蒼湖を愛した同士。」

「でも、俺は憎まれている」

「そうかしら…それは蒼湖にしかわからない…あの子は私も憎んでいたかもしれない…」

「そんな事は…」

「わからないわ。蒼湖はもう、この世にいないんだから…
でも、碧依がいる。彼女は、いつかあなたを好きになるかもしれない…」
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