キミと生きた時間【完】
「今までずっと、宇宙はあたしのことを守ってくれた。辛い時、ずっとそばにいてくれた。だから、今度はあたしが宇宙のそばにいてもいいでしょ?」
「ダメって言ったらどうするんだよ」
「ダメって言われても、一緒にいるよ。だってね、あたし宇宙が……――」
――宇宙が好きだから。
言い終わる前に、宇宙がそっとあたしの手を掴んだ。
そして、そのまま引っ張りあたしの体をギュッと抱きしめた。
「ごめん。もう無理だから言う。俺、里桜が好きだ」
温かい宇宙の手のひらの熱に息が止まりそうになる。
「それ、本当に……?宇宙もあたしのことが……好きなの?」
あまりにも意外な告白に心臓が激しく暴れ出す。