キミと生きた時間【完】
「別に理由なんてない。追いかけるのがめんどくさかっただけ」
「めんどくさいって言っても、お財布とか携帯とか入ってたんじゃないの?」
「まぁ。でも、無くなったら無くなったでいいし」
「えぇ!?」
宇宙君の言葉に思わず声を上げる。
財布も携帯も、なくなったらなくなったでいいって簡単に割り切れるものじゃない。
多分、そう考えるのはあたしだけじゃないはず。
携帯がないと不安になるし、お財布を無くしたら一週間は落ち込むだろう。
「本当に無くなって困ったりしないの?」
「しない」
ハッキリと答えた宇宙君のその声は、なぜか何の感情も持ち合わせていないみたいにひどく冷たく聞こえた。