オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
卓人さんの顔を見上げると、卓人さんは瞬きもせずに私を見つめていて。
卓人さんの綺麗な顔立ちと透き通った漆黒の瞳に、思わず息を飲んだ。
「お前は誰が好きなんだよ?」
「…っ……」
火傷した時と同じ台詞…
もし機会があればあの時の答えを言おうって、心に決めていたことを思い出す。
「言えよ」
「ひどい…もうわかってるくせに…」
「わかんねぇよ。人の気持ちなんて言葉にしなきゃ伝わんねぇだろ?」
卓人さんは、頬を包んでいた手で私の髪を撫でるように梳いた後、親指で唇を撫でた。
ぞくっとする。
触られた頬も、髪も、唇も、甘く痺れる…
私の気持ち、言ってもいいの…?
諦めなくていいの…?
卓人さんには好きな人がいるんじゃないの…?
「ほら」
「私は…卓人さんが好き…大好きです…」
忘れようって決めた想い。
だけど、忘れようと頑張れば頑張るほど、強くなった想い。
私は卓人さんが好き…