結婚の賞味期限 人生の消費期限【完】

感謝の気持ち

私たちの披露宴にこれだけの人が集まってきてくれて、

祝ってくれることがうれしかった。

結婚に対して抱いていた夢のような幻想は、他人のものであって

自分には関係ないと思い続けていた私にとって、

こうやってもう一度ウエディングドレスを着て、

愛される喜びをじっくりと噛みしめることができるなんて…

それこそ夢のようだ。


今回の披露宴は、最初に課長に挨拶してもらい、会食のような形式にして、

派手なイベントは一切しなかった。


私たち夫婦がそれぞれのテーブルを回って、お礼を述べ、

お祝いの言葉をもらい話をする。

途中、私にとっての想定外のハプニングがあったが、

宴は楽しく時間はあっという間に過ぎていった。


一通りテーブルを回り終わり、みずきくんにキスされ…

それも落ち着いた時、気になっていた親族のいるテーブルに視線を向ける。

一方には私の母と、妹のりえと、3人の子供たちがいる。

もう一方のテーブルにはみずき君の弟の慈希(いつき)さんが

一人で座っていた。


やはり、動きやすいドレスにしてよかった…

晃希も今日はいつもと違う空気の中にもかかわらず、

ご機嫌よくしているようで、

りえやおねえちゃんたちとおとなしくテーブルに座っているし…
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