毒舌に惑わされて
大倉くんとは来週にデートすることを約束する。

のろのろと気の進まないお泊まりの支度を始める。


10時ピッタリにチャイムが鳴る。


「はい」


「俺だ。早く出て来いよ」


柄の悪い俺様がやってきた。


「まだ支度終わってないから、出れない」


「は? 何やってんだよ。とりあえず、開けろ」


ドアを開けると了解も得ないで、部屋に入って偉そうにソファーに座った。


「ぼけっとしてないで、早く動けよ」


腕を組んで、男のくせに長い足を組む。その姿、かっこいいのだけどな…。


「おい、聞いてるのか?は•や•くしろ」


怒る姿もかっこいいのだけどな…ううん、見惚れている場合じゃない!

急いで、着替えとかを小さいボストンバッグに詰め込んだ。

「お待たせ」


15分後に用意が出来たが、聖也はのんきにテレビを見て待っていた。
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