時猫
「……」
重い空気が、屯所には流れていた。
伊吹が投げた手裏剣によって怪我をしたのは、隊士五名。
幸いにも、新選組の中で死者は出なかった。
「……椿さん」
「ん?」
「無事で、良かったです」
沖田は、ホッとした表情を椿に向ける。
「椿さんが怪我でもしたら、私…どうしようかと…」
椿は、そっと沖田の手を握る。
「大丈夫」
「椿さん…」
「それに、私決めたの」
「何をですか?」
椿は深呼吸をしてから、再び口を開く。