時猫




土方は持ち直して、再度ケータイを耳に当てる。


『お嬢様?』

「……箱が喋った…?」

『あの……。誰です?』

「おいふざけるな。何故箱が喋ってるんだ」

『あなた、お嬢様じゃないんですね?かわって下さい!』

「馬鹿者!
箱が何をほざいてやがっ、……っ!」


今度は沖田が、土方からケータイを奪う。

沖田はケータイを色々な角度から見つめ、軽く振って首をかしげ…。

突然、「あ!」っとひらめく。

沖田の頭に思い浮かんだ予想とは、こんな物だった。


「あの!もしかしてこの箱の中に、何か小さい人間でもいるんですか?」


耳に当てず、明るい笑顔でそうケータイに向かって呟やく。

取り乱れる土方に対し、何故か嬉々としている沖田。




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