恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】

大切なこと ささいなこと

その唇は触れては離れ、また吸い寄せられるように触れる。
甘いリップ音を立てながら離れるたびに次に触れる圧力が強くなる。

お互いの躰と心が惹き合い、離れて戻ってくるたびに絆が強くなっているようだった。

口づけからは彼の何らかの決意すら感じられ、その唇が触れるたびに言葉にしない彼の声が聞こえた。

『アイシテル』『ズットイッショ』『アキラメナイ』



どうして、彼はこんなにも私に対して柔軟で、でも頑ななのだろう?

私を癒すように、なだめるように…
しばらくそうやって私の思考を全て奪い、唇がしばらく離れても
何も言わなくなった私に優しく微笑みかけ、
でも決然とした顔をしてこう言った。

「今、僕が約束できるのは、諦めないこと。

今、ひなにお願いすることはその命を守って僕を信じて待つこと」

再び唇が戻ってくる。

「そして…今まで通り週末には一緒に食事してくれますか?」
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