お前のすべてを愛してやる【完】
「あー、そっか。俺はね、4組・4組・1組だったんだ。隣のクラスってこともなかったんだなぁ。なら、神崎のことも分からないよなー」



「そ、そうですね…」



「え、なんで敬語?」



「え?あ、えーと…あはは」



慣れない男子との会話に自然と敬語になっていた亜矢乃は、ただ苦笑いをすることしかできなかった。



「おはよー」



そんな時、後ろの席でガタリと椅子が引かれるのが分かった。



誰だろうな、後ろの人。



振り向くこともできず、亜矢乃はただドキドキするだけだった。
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