余命5年と言われて(膠原病)

寝たきりでもないのに、オムツなんかあるわけがない。

そういう介護用品のようなものを、わたしが買い置きしてると怒るから買えないのだ。

だけど、わたしは履くタイプのオムツを少しだけ買ってたのだ。

それを救急隊の人に「はい」と渡して、他の救急隊の人から、母の名前とか聞かれていた。

紙おむつをはき、母はストレッチャーに横になる。

「洗面器お借りしてもいいですか」

「あっ、吐くときは横向いて吐かないとだめよ」と、わたし。

パニックで何がなんだかわからなくなる。

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