Sympathy For The Angel
ものすごく真面目に学校で一日を過ごしたら、肩が凝ってしまって何気に痛いし。

眠気を抑えて帰り支度をしていると、エリカと真依が寄ってきた。


「今からどこ行くの?」

校舎の階段を降りかけて、思い出したようにエリカが私に聞いてきた。

「ルカん家」

「このまま直行?」

うん、と応えた私の言葉を遮って、真依が素っ頓狂な声をあげた。

「ケーキ買って行きましょう!ケーキ!!」

「いや…。良いけどさ、何でケーキ?」

「この前椿さんに言ったパフェが美味しいお店、ケーキもめちゃくちゃ美味しいんですよ。ルカさんにも持って行きましょうよー」


うるうると瞳を潤ませる真依を無下にするのは忍びない。て言うか、可愛すぎるんですけどこの子。


「分かったよ。真依、案内して?」

「はい!」


コロコロと私達の前を歩く真依は小型犬のようで、思わず頭を撫でたくなる。真依の頭をもふもふしたい。


「……あのさぁ」

「何?」

そんな真依を見やりつつ、エリカが言った。

「……マジで司って真依に手ぇ出してないのかな?」

「ぶっ……アンタ何想像してんの!?」

見ろ、エリカが変な事言うから思わず噎せてしまったじゃんよ!?




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