【続】朝の旋律、CHOCOLATE



ずっと、ずっと。

クラプトンのギターリフを、繰り返し繰り返し。

口の中で呟くようにして、聴いた。


私は、ジミーペイジの方が好きだなあ、なんて、思いながら。





「あの…」


学生くんが、とうに取り外した血圧計を置いたまま、静かに話し掛けて、きた。


「…今の、かた。とりあえず…入れないように、お見舞いご遠慮リストに入れて…おきますか?」


「………あ、うん、そうだね」




持ち込まれた花束は、やたらと大きい。

花瓶があるとかないとか、全然気にしないんだろうな。



「…学生くん……これ、捨てておいてくれる?」



花に、罪はない。

私は、花が好きだ。
花が好きだけど。


こんなにも、不快な花束は、初めて。




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