【続】朝の旋律、CHOCOLATE
わたし、おにぎり作ったから、お昼に食べさせて上げようと思って来たら、蜜ちゃんはいないし!哲ちゃんは心ここにあらずだし!
マモルさんに全部訊いちゃったわよ!
「どうして早くに言わなかったの!」
社長は。
いつものように、バッチリと化粧をしていて。
今日は付け睫毛まで。
着ているものは華やかで。
とても73歳とは思えないほどに、綺麗。
ちょっとグラマラスだけど、けそけそのシワシワより、遥かに良いと思う。
「…ごめんなさい………」
だって、迷惑かけると…思ったの。
狭山から仕事が来なくなったら……困る…し。
「困りゃしないわよ!」
ええっ!?
……嘘だ!
「………そんな卑劣なことするとこなんか、こっちから願い下げよ!!」
女だからって馬鹿にして!!!
ちょっと且行さん!
あなた、狭山からの仕事、切りなさい!
二度とやらなくていいわ!