【続】朝の旋律、CHOCOLATE
ラスト、トリルしてみようか。
たららららんっ、って。
30回も、吹かせたかも知れない。
婿姫様たちは、ぐったりしながらも一生懸命で。
足先で16ビートを刻みながら、アイコンタクトでタイミングをはかる。
私が所々入れたアレンジを、飲み込むのも早かった。
私は。
途中で帰って来た婿様が淹れてくれた、コーヒーに口をつけて。
じゃあ、パパ様に聴かせてあげようか、すっごい巧くなったから、なんて。
持ち込んだ譜面台を組み立てて、その前に2人を配置した。
婿様は、私に何か言いたそうだったけれど、今は駄目。
今は哲のこと、聞きたくない。
せっかく、姫様方が練習したんだもの。
音符の隙間に、融合した感性を詰め込めたんだもの。
ね、聴いて?
とっても気持ちの良い、出来だから。