【続】朝の旋律、CHOCOLATE
私の心音、聴いてみたい。
熱のあるときじゃなく、無いときに。
相変わらず咳込めば、胸が破けたかのような痛みがあって。
相変わらず、夕方には熱が上がる。
腹筋も、痛い。
熱が上がれば、頭も痛い。
哲は、ちゃんと来てくれて。
言葉少なに、私を甘やかす。
でも。
でも、帰っちゃうんだ、よね。
当たり前だけど、私を残して、帰っちゃう、んだ。
毎日、違うアイスクリームを口に入れてくれるけど。
いなく、なっちゃうんだ。
「倉橋さん、ご面会の方です」
え?
今、何時?
まだ昼間だよ?
哲が来るのは、夕ごはんの時のはず。
ここの病院の、この階は。
一階の総合受付で、身分証明書を提示しないと、エレベーターのカードキーを貰えない。
だから、今日は誰とも会いたくない、なんて時は、言付けておくだけで、一階でお帰り頂けるんだ。
……私、どんなVIP待遇よ。