【続】朝の旋律、CHOCOLATE
この人は、お見舞いに来たのか、愚痴りに来たのか分からないくらい、哲の悪口を言う。
悪口を言っては、私に同意を求めるように、私の顔色を窺う。
学生くんは、殊更ゆっくりと血圧を計ろうとしては、わざと失敗して、脈を取りながら、私の顔色を窺う。
「この前だってさ!俺たちの邪魔して」
…………俺、たち?
え、なんの…事…
もしかして、なかった事にしようとしてあげた…乳タッチ?
「蜜さん、大丈夫だった?あの時、転んじゃったでしょ?」
「…………あ…いぇ…」
やだ…この人、怖い。
どこか、おかしい。
「今度は、邪魔されない所でデートしようね」
警鐘が突然、大音量で鳴り響く。
気持ちが悪いだけの、ワガママ男、っていうだけじゃ…ない?
不意に込み上げた咳に体を折り曲げて、私は。
痛む胸を押さえるよりも、馴れ馴れしく背をさすろうとした、その男を。
片手で突き放した。