【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「ごめ…、だい、じょうぶ」
滲む涙を、指先で拭って、静かに息を整えた。
急に大きく息を吸ったら、また咳込むし。
突き放した、狭山工販の彼が、どんな顔をしたのかは見なかったけれど、私は、学生くんに支えられていた。
「つらそうだなあ…。あんな空気の悪い所で働いてるから、病気になんかなるんだよ」
蜜さんなら、うちの事務とかに使ってあげるよ?
そうだよ、そうしなよ!
なんて。
ひとりで……なに言ってんだコイツ。
冗談じゃない。
「…私、今の仕事、好きですから」
「え、だって、あんな真っ黒になってさ、女の子がする仕事じゃないよ」
…それは、確かにそうなんだけど。
大きなお世話ってもんよね。
「退院したら、うちに来れるように、親父に頼んでおくよ」
どうせ、これから俺たち、長い付き合いになるんだし。
……………え?
…なに?
なにが、起きてる…?