*RewindinG*
"亮輔の好みの子"じゃん・・・。


僕はなんかもうどうでもよくなってまた焼きそばへと目を向けた。


「あ、そういや憲太あの子のこと知ってるよな?」


そう憲太に言ったのは時耶だ。

そして憲太は「あぁ」とあの子を見ながら返事をした。


「俺のクラスの椎葉涙さんだよ」
「女子からも人気だけど男子からも一部のやつらから結構人気だよ」


憲太がそう言った。

僕は今まで焼きそばに向けていた視線をまたあの子に向けた。


「へぇー、ルイちゃんか!」


亮輔は名前が分かった事がよほど嬉しかったのか何度か連呼していた。


「亮輔」


憲太が亮輔に肩を寄せてニヤニヤしながらそう呟く。


「あの子達、呼んでやろうか?」


その言葉に亮輔は興奮気味に答えた。


「まじで!?呼んで呼んで!」


分かりやすいやつだ。

< 16 / 127 >

この作品をシェア

pagetop