ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
「……逃げんのかって聞いとるやろ。」
「……………。」
「………俺、香澄と別れたで。」
「…………。」
……は?
「何でかわかるか?」
「…………。」
なんで……?
「俺はなあ、こう見えてええ加減な男やないねん。」
「……イヤ、残念ながら、ちっこくて見えんけどな。」
「うるさいわ!ソコは拾わんでエエ。」
しもた……
つい、条件反射で……。
「どーでもええ奴に、あんなことは…できん。」
「…………。」
「…お前はその辺、どうなん……?」
「…………。」
「……何とも思ってない奴と、キ……。」
「………?『き』?」
「キ……」
「……『き』?」
アカン……、顔が赤いで、由良。
「ウキキ?」
「猿やないわ!!」
「「……………。」」
なんやの、かわい~顔しよって。
……私をキュン死にさせるつもりかいな。
………て、
ナゼにキュンせなアカンのよ………。
けど……、由良、アンタならわかるんとちゃう…?
この気持ち、自分の理解の範疇越えてんねん。
もやもやして……気持ち悪い。
心臓の音が、うっとおしいねん。
いつもみたいに、スパッと…言い当ててくれんかなぁ……?
「……とにかく!!…別れたから。」
「…………。」
「それだけ。」
「……。…由良……。」
「ん?」
「聞いてもいい?」
「……何?」
「おかしなったんかなあ、私。アンタと居てると、心臓の音…うるさい。」
「…………。」
「……これは、何……?」
「…………………。」
長い長い……沈黙。由良はその間、何かを見据えるかのように。
じっとじい~………っと私を見つめて。
しまいにはふう~、と、ため息をつきおった。
「………そんなんなあ、こっちが聞きたいねん。勘違いやったら恥ずかしいから……言わん!」
「……え。なんやん、意地悪やなあ………。教えて……?」
「「………………。」」