キミのウタ
薄暗らくなった歩き慣れた道を並んで歩きながらふと思う....


名前、聞いてないよね....



キスまでしといて....


私この人の名前知らないんだ



「今更ってカンジなんだけどさ」



「ん?」



「名前きーてない....」


私の言葉にふっと笑ってひょいと顔をこちらに近付けてきた


「近いって!かお!」


慌てる私なんかガン無視で、今まで聞いたなかで最高に、一番甘い声で囁いた



「廣瀬 燈真」


「ひろせ、とうま?」


「あぁ。おまえは?」



「神崎 奈音」



「奈音…」



「なに、廣瀬?」


「あ゙ぁ?いまなんった?」



「え??なに、廣瀬って言っただけじゃない?」



「廣瀬?俺、女に廣瀬って言われたことないんだけど?」



「え、ふつーじゃない?私彼氏以外は名前で呼ばないって決めてるし…」



「んだよ、それ…」


それからブツブツ言っている廣瀬
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