卑怯な私
ずっと引き籠りの優子。
稼ぎは内職だけ。
俺の居ない所で仕事を探しているらしいが、俺にはなんの相談も無かった。
そんな優子は、朝食を焦がさないようになった。
と言っても、パンは少しだけ焦げてしまう。
ベーコンと目玉焼きは焦がさないように作れるようになった優子は、次は卵焼きに挑戦している。
これからはトーストにベーコン、卵焼きの組み合わせの朝食になっていく。
「それじゃ行ってくる」
「行ってらっしゃ~い!」
玄関で手を振って見送りに出してくれた。
優子の大きな決心に全く気付かず俺は仕事に出て行ったのだ。