卑怯な私



ずっと引き籠りの優子。



稼ぎは内職だけ。



俺の居ない所で仕事を探しているらしいが、俺にはなんの相談も無かった。



そんな優子は、朝食を焦がさないようになった。



と言っても、パンは少しだけ焦げてしまう。



ベーコンと目玉焼きは焦がさないように作れるようになった優子は、次は卵焼きに挑戦している。



これからはトーストにベーコン、卵焼きの組み合わせの朝食になっていく。



「それじゃ行ってくる」


「行ってらっしゃ~い!」



玄関で手を振って見送りに出してくれた。









優子の大きな決心に全く気付かず俺は仕事に出て行ったのだ。
< 145 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop